WILLBATONSは、ACP(アドバンスド・ケア・プランニング)とエンディングノートを組み合わせた、新しいかたちのエンディングノートを開発しています。ACPとは、患者さまを中心に、そのご家族や近しい人、医療・ケアチームが話し合いを行い、患者さんの将来的な症状や容態の変化に対して、医療及びケアについて意思決定を支援するプロセスのことです。一方でエンディングノートとは、患者さま自身で人生を振り返ったり、相続や死後のことなども含め意思を書き留めるノートです。こちらは、終末期を迎えられている患者さまやそのご家族はもちろん、地方自治体や在宅医療機関の皆さまにお使いいただけるノートになっています。私たちは、その両方の良さを、訪問看護師として15年以上患者さまと向き合ってきた岡田 陽子氏と、弊社副代表の事業承継士である森川 和樹の経験と知識を組み合わせながら、簡潔に冊子にまとめることにしました。私たち自身、在宅医療に取り組むクリニックと関わる中で、医師と共に終末期(余命が数ヶ月以内と判断された後の時期)の患者さまのご自宅へ100件以上同行してきた中で、ACPの取り組みを見てきました。その中で、患者さまにACPやエンディングノートといった取り組みを行っていきたい一方で、どう進めたら良いかわからない、或いは説明をフォローする資料をどう作ったら良いか分からないなどの課題を感じられているお声をたくさん聞いてきました。患者さまの体調の変化に合わせて、どういうケアができるのかであったり、ご家族自身が疲れないために、どういったことを周りの医療機関や地域に頼れるのかといったことから、患者さまがお亡くなりになった後の相続やお葬式のことや、必要な行政手続きなどをまとめてることで、少しでもご本人、ご家族、そしてその周りの方々の負担を軽減したり、患者さまらしい選択ができることを目指しています。ご興味がある方は、「お問い合わせボタン」よりお申し込みください。—プロローグ—人生の最後の時間をどのように過ごすかは、誰にとっても大切な選択です。この冊子は、その選択を支え、ご自身とご家族がその時期を可能な限り穏やかに過ごせるようにするためにつくられています。亡くなる前の準備は、ご自身の望む終末期のケアを選ぶとともに、家族に負担をかけないようにする上で重要なステップです。ご自身のケアについて決定し、それを明確に伝えることで、家族や医療スタッフが自分の意志に基づいたケアを提供できます。これにより家族は自分たちの決定に対する自信と、亡くなった後の喪失感や罪悪感を最小限に抑えることができます。またこの冊子は、診断後の初期段階から、治療の選択、予後の理解、そして最終的には人生の最後の日々の準備まで、様々な段階で役立つ情報を提供します。いずれの場面でも、自分自身の意志を理解し、それを家族や医療スタッフと共有することで、より自分らしい生き方、そして死に方を選択することが可能となります。この冊子を通じて、患者さまご本人とそのご家族が、自分たちの旅を自由に、そして心から受け入れることができるよう、知識と理解を深めていただければ幸いです。